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研究デザインの内訳は、「前向きコホート研究」が9件、後ろ向きの「症例対照研究」が9件、「断面研究」が2件だった。
その結果、これらの研究の結果をまとめると、乳房インプラントを埋め込んだ女性の疾病リスクは、埋め込みのない女性と比べて、リウマチ性関節炎が0.72倍、全身性エリテマトーデス(SLE)が0.65倍、シェーグレン症候群が1.42倍、強皮症が101倍、すべての膠原病を合わせた場合が0.80倍だった。
このうち、リスクの上昇が統計的に意味のある結果になったものはなかった。
また、乳房インプラントの中でもシリコン製のものに限って調べても、リスクがはっきりと上昇した疾患はなかった。
以上の結果は、20の研究の中でも最大規模で、1万2000例近い患者を含む米国での研究を除いた場合のものである。
この研究では、乳房インプラントを行った女性は、疾患によりリスクが20%から80%高くなっていた。
そのため、この調査も加えて評価をすると、シェーグレン症候群(1.47倍)と、すべての膠原病の合計(1.74倍)では、統計的に意味のあるリスクの上昇が認められた。
他の疾患については、この研究を加えて評価しても、はっきりしたリスクの上昇はなかった。
この最大規模の研究は、カルテではなく対象者の自己申告によって診断名を決めているほか、病気や症状の有無と乳房インプラントの有無を、同時に質問している。
そのため、研究としての信頼性は低く、乳房インプラントによって膠原病のリスクが高まる可能性を心配した女性が、自分の病気や症状を、実際以上に過大に申告している可能性があると、今回の研究グループは批判している。
こうした問題点も考慮して、これまでの研究を総合的に評価すると、膠原病や自己免疫疾患を個々にみても、全体をまとめてみても、乳房インプラントによるリスクの上昇を示すはっきりした証拠は認められなかったと結論づけている。
この論文に寄せられた論説によると、米国の裁判で科学的な問題についての意見が必要になった場合、これまでは、原告側と被告側がそれぞれ独自に、専門家に証言を依頼していました。
しかし1993年からは、専門家の信頼性のある証言を確保することが、裁判官の役割として位置づけられるようになりました。
今回の乳房インプラントの問題では、一連の訴訟を監督している裁判官が、中立の専門家からなる委員会を積極的に組織し、科学的データのまとめと意見書の作成を依頼しました。
今回の論文も、もともとはこの意見書の一部として提出されたものだということです。
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